民主党連立政権は、公開「事業仕分け」(全事業の2割程度)で予算縮減する一方で、景気対策として予算積み上げを図っていますが、空前の44兆円国債増発が不可避と言われます。7~9月名目GDP(物価下落など加味)改定値は、-3.4%(年率)と大幅下方修正されたことから、「『鳩山不況』に現実味」(共同通信)と指摘されています。
7日NHK「日曜討論」で、小池晃日本共産党政策委員長は「積立金を使って直ちに失業給付延長を」「大臣が自動車産業などに乗り込んで『正規雇用せよ』と言うべき」と、出来ることを緊急性を以って実行することを求めました。景気対策でも、貧困解消でも、根幹は雇用の正規化だ、と強調しました。これに対して、長妻昭厚労大臣は「正規化は望ましいが景気状況で難しい」「正規雇用拡大の政策はこれからも増強」と発言しましたが、実行が迫られていることは明らかです。
民主党連立政権が、直面する不況打開と国民生活防衛に本気で取り組もうとすれば、日本共産党の提言は無視できないのではないでしょうか。日本共産党は、財界・大企業中心主義の政治からの脱却を目指し、労働者・国民の苦難軽減に全力をつくします。「外需頼みから家計・内需重視」、大企業・大資産家優遇政策の転換を図り、労働者・国民の生活と権利を守る「ルールある経済社会」を目指して頑張ります。
民主党連立政権による、「後期高齢者医療制度廃止」「中小企業減税」などの公約先送り、「住民税扶養控除廃止」など公約違反、陳情窓口一本化・「脱官僚依存と称する国会改革」などへの批判が高まっています。「自公政権ノー」と国民が審判を下しましたが、民主主義に逆行する問題が民主党政権に現れているのではないでしょうか。
第25回日本共産党大会議案で「『官僚による答弁禁止』は国民の代表者である国会の『国政調査権』『行政監督権』を決定的に弱めるもの」「内閣法制局長官の答弁を禁止し」「民主党の特異な憲法解釈をおしつける、きわめて危険なもの」として、これを厳しく批判しています。
この民主主義に逆行する問題の出所が「2002年10月の経済同友会の提言」だと告発しています。そこには「内閣と与党の一元化推進」「政権政策を示して総選挙を戦う」「真の政権交代を可能にする単純小選挙区制(比例無し)導入」が明記されています。大会議案は「総選挙の役割は『政権選択』『次の首相』選びに矮小化される。国民の多様な意思を反映した代表者を選出し、多様な意思を国会に反映するという、議会制民主主義にとって死活的に重要な問題は無視される」と厳しく批判し「民主党がマニュフェストに明記している衆院比例定数80削減は」財界が望む「単純小選挙区制」への一里塚」と糾弾しています。
大会議案は、財界主導の「二大政党づくり」を、財界人、研究者、一部知事・市町村長、報道関係者が「21世紀臨調」という運動体をつくって推進している、と指摘し、「新聞倫理綱領」「放送法」にうたう「公正、公平、独立というジャーナリズムの魂を自ら投げ捨てるものではないか、と批判しています。
日本共産党は、民主党政権に現れる民主主義に逆行する政策には、共同戦線を張って阻止し、民主主義を守って頑張ります。
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