景気対策の第1は、政治が雇用を守る、儲けを貯めこんでいる大企業に「非正規切り」などをやめさせ雇用を守らせることです。地元自治体が大企業製品を購入したり、市民に補助金を出して購入促進を図ったりしていますが、その大企業が雇用と地域経済を守る保障はありません。総社市は三菱車購入200台先着で10万円補助を行っています。しかし、三菱自工が1400人非正規切りを行って地域経済を壊したことに抗議・中止要請して、それを回避する努力が認められたから、支援するのではないようです。これでは大企業偏重との批判は免れません。まして、それを定額給付金でまかないたい、とする片岡総社市長の考え方は問題です。
定額給付金は、一人1.2万円ないし2万円で収入減の家計を救うことにあります。麻生首相が当初「金持ちが給付金を受け取るのはさもしい」「自分は受け取らない」と言っていた趣旨はそこにあります。ところが、今になって「受け取る」と前言を翻し、言い訳で「定額給付金は景気対策だ」としたから片岡市長のようなやり方が出て来たのではないでしょうか。
景気対策の第2は、年金、医療・介護、生活保護など社会保障の分野で、雇用創出と貧困打開を同時併行で進めることです。いま緊急避難でボランティアによる派遣村が全国各地に広がっていますが、これを行政が政策として位置づけることです。地震・洪水など大災害での被害住民救済活動のように、緊急の住宅提供、生活支援を行うこと。そして、生活再建・復興策のように、社会保障分野の充実と雇用創出を進めることです。
自民・公明政府は、口では「津波に遭ったような」と言いながら、救済策も場当たり的で不十分。社会保障予算削減を続け、消費税増税無しには予算増無し、との構えで、国民の窮乏を見捨てています。
景気対策の第3は、大企業優先をやめ、大型店規制を行い、農林漁業、中小企業、商店街・卸売市場を支援し、地域経済活性化を図ることです。学校給食、介護・医療の給食サービスに、農水産物の地産地消拡大で、卸売市場と小売業・商店街、農産加工の中小企業の活性化を図るなど、社会保障充実と地域経済活性化を結びつけた政策が求められているのではないでしょうか。