自民・公明の麻生政権が末期症状を呈しています。麻生首相は選挙に有利になる解散時期を探ってきましたが、9月10日衆院議員任期切れまで2ヶ月少々に迫り、時期を選べなくなってきました。そこで自民党内から、総裁選実施で選挙の顔を変えようという動きが起こり、これに対して麻生首相は閣僚と党三役を変えようとしたり、内紛が激しくなっています。公明党は都議選の後でないと自民党に選挙協力できない、と言って首相の解散権を封じ込め、国政を壟断(ろうだんー利益をひとりじめ)しています。党利党略、私利私欲のこれらの動きには、国民は厳しい目を向けています。
一方民主党は「政権交代」一点張りで、政権をとったら自民党とどう違う政治をするのか、ハッキリしません。民主党が「官僚言いなり」と批判しながら、「大企業言いなり」には触れない、西松建設偽装献金も言わない、政治とカネの問題では自民党と変わらないのではないかと国民は疑惑の目で見ています。
今回の選挙で、自民党がわるければ民主党に、と政権交代する「二大政党制」が唱えられています。しかし、自民・民主両党が狙っているのは、比例代表定数削減です。比例議席180を80削る民主党案では、公明・共産などを激減させ、自・民両党が67%の支持で95%の議席を占有できます。それは二大政党による「議会による独裁」を可能にし、憲法改悪・海外派兵、大企業・大資産家優遇、庶民泣かせの消費税大増税への一里塚となるものです。
今度の選挙では、自民公明が「政権死守」、民主党が「政権交代」を叫んでいますが、重要な争点は、民意を削減した選挙制度の下で「二大政党制」にすることが国民にとってよいことかどうか、ではないでしょうか。政権が議員の数合わせで成り立っても、国民のくらしや平和・民主主義を守るかどうか、国民は冷静な目で見ています。
日本共産党は、利潤第一主義の資本主義の害悪から国民を守る道、民主連合政権構想を掲げて国民的結集に努力すると共に、この選挙では、「二大政党」による悪政の競い合いから国民を守るために、比例代表重点で必勝を目指します。
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