「倉敷駅周辺まちづくりが進まない」根本の理由があります。それはチボリ誘致・鉄道高架にあわせ「倉敷駅周辺が倉敷市の“顔”だ」という総合計画での位置づけです。これに対して、児島地区の保守系議員から「倉敷が“顔”なら、児島“足”か」と皮肉と抗議を込めた質問が行われたことがありました。
日本共産党は、この「顔」論に反対し、「各地区の均衡ある発展」を総合計画に入れるよう要求しました。その後、市長が変わると「多核環状都市」(中田武志市長)とか「ポリセントリック-8つの核をもつ都市」(古市健三市長)とか、言い方は色々ですが、各地区を平等に扱おうとするようになってきました。しかし、その一方で、「チボリも鉄道高架もまちづくりに不可欠」と固執する点は歴代の市長を貫いています。
チボリも鉄道高架も、48万市民が倉敷駅周辺に集中する、さらに広域的に人々が倉敷駅周辺に集中する、という前提に立った話です。しかし実態は、庄、茶屋町地区からの倉敷駅周辺への集中は少なく、倉敷地区18万人の集中がせいぜいではないでしょうか。18万都市の駅周辺まちづくりに、チボリや鉄道高架が相応するのかどうか、客観的な議論が必要なのに、それが行われていません。説明が出来ないから、権力による押し付けをしてきました。それが、石見町、日吉町土地区画整理です。9割もの反対があったにもかかわらず、区域決定を行い、住民は嫌になって出て行き、いまそこは空き地だらけの町になっています。これは権力による“まちこわし”ではないでしょうか。
伊東香織市長になってから、国土交通省の力に頼って鉄道高架推進を図り、また、ポスト・チボリ、イオンモール、笹沖大型店群を近隣商業地域に用途変更するとともに、これら大型店を含む半径2kmの円内を「倉敷市の広域拠点」とし、大型店優先のまちづくりを進めようとしています。しかし、それは中心市街地活性化基本計画(郊外型大型店を規制し、従来の商店街活性化を図る)の内閣総理大臣承認を困難にしています。もしも計画不承認なら、旧三越跡改修費に支出した3.8億円補助金(国1.9億円、倉敷市1.9億円)が不適切支出となり大問題です。
日本共産党は、大型店拡張を認める用途地域変更に反対し、中心市街地エリアを従来の駅南地区(中心商店街、美観地区を含む)として内閣総理大臣承認を早く得るべきだと主張しました。
倉敷駅周辺では、18万都市に見合う商業施設とともに、歴史的建造物群「美観地区」を生かした文化・観光が調和するまちづくりが求められてるのではないでしょうか。8つの核(倉敷、水島、児島、玉島、庄、茶屋町、真備、船穂)がそれぞれの特色を発揮したまちづくりを進めるとともに、48万市民がその特色を享受し、交流が活発に行われることが求められています。各地区をつなぐ道路網が整備されていますが、公共交通の整備を進め、高齢者や子どもなどが全市的に交流できるようにする必要があります。
大型店をパークアンドバスライド基地にした域内の通過交通排除、JR、臨鉄、井原線の延長と相互乗り入れなどによる都市型レイルウエイの展開などは、48万市民の交流活発化の中で検討課題になっていくと考えます。まず合併の課題である“市民交流の活発化”を。
チボリにより、鉄道高架事業、区画整理と街づくりがゆがめられたことを考えてしまいます。開発優先の街づくりから、住民の立場にたった街づくりに切り替えていく時ですね。
投稿情報: 赤坂てる子 | 2009年6 月27日 (土) 23:28
コメントいただいた通り「住民主体のまちづくり」を進めることです。
投稿情報: 小山博通 | 2009年7 月 3日 (金) 22:32