8月27日クラボウがチボリ跡地にイトーヨーカ堂の大型商業施設誘致を発表しました。「チボリより悪い」との声が商店街から上がっています。
そもそも、チボリ跡地は「準工業地域」であり、新都市計画法によって1万㎡超の大型商業施設は立地できないはずでした。ところが倉敷市は09年3月に日本共産党の反対を押し切って「近隣商業地域」に用途地域を変更し大型施設立地を可能にしました。「倉敷市は商店街を潰す気か」と怒りの声が上がっているのです。
一方、倉敷市は中心市街地活性化計画の内閣総理大臣認可を得ようとしています。しかし、大型商業施設誘致で商店街を潰す計画が認可されるでしょうか。まして自民・公明でない新しい政権です。公約上官僚言いなりにはならない筈です。
そもそも倉敷市の中心市街地活性化計画には、商店街を守る、住民の暮らしを守る、と言った観点がありません。イオンモールや笹沖大型店群を、工業地域や準工業地域から「近隣商業地域」に用途変更して大型店優先政策を進めています。また、寿町地下道計画をストップして「鉄道高架」と言う大型事業優先政策を進めています。こんな中心市街地活性化計画は、大型事業見直しを公約した新政権下で通用するでしょうか。
伊東市長はイトーヨーカ堂の大型商業施設誘致で「倉敷の顔」ができ「連続立体交差事業などの弾みになる」と歓迎しています。しかし、商店街を潰して「顔」をつくり、国土交通省の官僚主導で(新政権はこれを変えると公約)鉄道高架を進め大借金を残す、これは市民が歓迎するものではありません。
さらに伊東市長は、十数億円の税金投入でクラボウから土地購入し、「市民公園」をつくろうとしています。しかし、税金の使い方として、福祉などを優先すべきではないでしょうか。日本共産党が提案したように、土地購入しないで、クラボウの協力を求めて「倉敷川緑道公園」をつくるだけで十分です。チボリ跡地は、大型商業施設誘致でなく、本町のクラボウ記念館、アイビースクエアのような、市民に喜ばれる事業転換をクラボウに要求すべきではないでしょうか。