日本共産党志位和夫委員長は、3月11日開催の経済懇談会で、経済提言「経済危機から国民のくらしを守るために政治は何をなすべきか」を発表しました。
日本は、主要7カ国中ただ1国、GDPが伸びていない「成長の止まった国」、雇用者報酬が減っている「国民が貧しくなった国」。これはリーマンショックからそうなったのではなく、それ以前の10年間で「成長が止まり」「国民が貧しく」なっていた。そこに金融・過剰生産恐慌が襲い、失業、倒産が増大し、国民の暮らしは一層困難になった、としています。
その一方、この10年間に大企業の内部留保が142兆円から229兆円に急増していると指摘。労働者・中小企業から搾り上げた金をため込んで内需・家計をやせ細らせている。ごく一握りの大企業が富を独り占めするこのシステムを改革し「ルールある経済社会」をつくることが、国民生活の危機を打開し日本経済を健全に発展させる道だ、と強調しています。
日本共産党の経済提言・改革方針に対して、4月25日付「サンデー毎日」は「"革命的”成長戦略」と題して、志位委員長を登場させ詳しく報道しています。一方、3月13日付「週刊現代」は、「共産党になっちゃうわけ?」と題して、企業の内部留保の社会的還元問題で、志位・鳩山党首会談で同調した鳩山首相を右よりの立場から批判・牽制し、「どうも資本主義が嫌いらしい」と題して、日本の優良企業が補助金などで優遇される海外に移転したのは鳩山政権の責任だ、法人税引き下げ、規制緩和を行え、と声高に要求する識者を登場させています。
日本共産党の経済提言は5つあります。①人間らしい雇用のルールーー働くものに利益を還元せよ②大企業と中小企業との公正な取引のルールをつくる③農林水産業の再生ーー食料自給率向上のための本格的政策転換を④社会保障ーー削減から本格的充実への転換を⑤財源問題ーー軍事費と大企業・大資産家優遇税制に抜本的メスを入れよ。
これら一つひとつの闘いーー労働者派遣法の抜本改正へ、農産物価格保障などで農業の再生へ、後期高齢者医療制度の廃止へーーが、基地移設問題同様盛り上がって行くことは必至です。「民主党に失望、しかし自民党には戻らない」と二重の体験をした有権者国民は、この闘いに参加し政治体験を積み、認識を高め連帯を結び、自らが主人公の政治を実現させる道へと進むことでしょう。その歩みを促進させ、政治を前に進める日本共産党の躍進こそ情勢が求めるものです。
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