参院選結果は民主党が選挙区(定数73)28、比例(定数48)16、非改選62を加え合計106となり、自民党が選挙区39比例12、非改選33を加え84となりました。与党(民主・国民新)は122から110に後退し過半数121を大きく割り込み、「民主党(与党)大敗」と報道されました。
比例得票率では、民主31.6%(前回39.5%)、自民24.1%(前回28.1%)と、それぞれ8%、4%減らし「勝者なき結果」と言われます。政党助成金を分捕った新党(みんな、たちあがれ、新党改革)が17.7%得票し、公明13.1%(前回13.2%)、共産6.1%(前回7.5%)、社民党3.8%(4.5%)国民新党1.7%(2.2%)とそれぞれの得票減をもたらしました。
日本共産党は二大政党制による体制維持に組することなく、「法人税減税の穴埋め消費税増税」及び「大企業・大資産家優遇税制温存」に厳しく反対し、「経済政策を大企業応援から暮らし応援に転換を」「普天間基地の移設条件無し返還」を要求してがんばりました。
しかし、マスコミは新党を、二大政党に対抗する「第三極」と扱ってマスコミに度々登場させ、「みんなの党」は「消費税上げる前にやることがある」「法人税減税で景気をよくする」などと言葉巧みに語って、都市中間層の支持獲得に成功しました。
日本共産党は、労働者・国民の立場に立つ政党として、戦前ですが、今から88年前に結成されました。今の日本の政党が戦前と戦後で全く違うものに変わった中で、党名も基本的な方針も変えず、今の社会ー資本主義の下で、労働者・国民の苦難の軽減をはかり、暮らしと平和、民主主義を守る政治を求めて頑張ってきました。
65年前に日本の敗戦で終わった第2次世界大戦。日本の侵略戦争に対して、日本共産党は政党として唯一反対を貫き、そのために弾圧を受け、小林多喜二をはじめ多くの共産党員が非業の死を遂げました。弾圧法規(治安維持法)による逮捕・虐殺・病気等死亡は判明しているだけでも1682名もいます。こうした人権侵害に対する国家賠償などを要求する署名運動が展開されていますが、未だ実現されていません。
大企業応援から暮らし応援への経済政策の転換、「日米安保条約(日米同盟)廃棄」で「基地の無い沖縄、日本」に「日米平和友好条約」締結への外交政策の転換、そして比例定数削減など民意切捨てに反対し憲法と民主主義を守る、これらの課題が、最近クローズアップされてきました。世界の経済危機(リーマンショック)や世界の構造変化(ソ連崩壊、アメリカ覇権主義の行き詰まり、社会主義を目指す国の発展など)が、日本の政治転換を促している、と言えるのではないでしょうか。
日本共産党は、参院選結果から教訓をつかみ出し、解決を迫られている諸課題に対し、労働者・国民の要求実現の立場で、果敢に挑戦していくでしょう。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。