倉敷駅ビルが昨年11月末閉鎖され、駅ビル南側にあったコンビニ、喫茶店、食堂が消えました。電車に乗る前に、日用品を買ったり、時間があればコーヒーを飲んだりできたのに、何も無い殺風景な駅になってしまいました。駅ビル3階以上撤去は今年中でしょうか。3階建ての低い駅ビルとなり、高層の東西ビルにはさまれた駅の南側からの景観は、アンバランスで奇妙なものになります。
伊東香織倉敷市長は、今年11月末完成予定で、駅北チボリ跡地に「倉敷みらい広場」なるものをつくるため、13億3千万円もの税金を投入します。駅北チボリ跡地は、景観をよくしようとするのに、倉敷駅南の景観には無関心なのでしょうか。
そもそも、JR側が駅ビルを閉鎖し、解体するのは、鉄道高架計画に駅ビル撤去が明記されているからだ、と言われます。何時出来るかわからない鉄道高架計画に、伊東市長が固執することで、悪い事態を早目に招いてしまったのではないでしょうか。
チボリ跡地への大型店誘致で、交通渋滞が深刻化するとして、駅東「寿町踏切」の通行が大問題になっています。そもそも、30年前の駅前再開発に合わせ、地下道化が都市計画決定されながら、後からつくられた鉄道高架計画と、二重投資になるとして地下道計画の方がストップされています。そのため「開かずの踏切」「危険度の高い踏切」は30年間放置されているのです。
鉄道高架に固執するため、駅ビル壊しで「倉敷の玄関口」の景観を損ない、寿町踏切の危険や交通渋滞から市民を守る施策も打ち出せずにいる市政で、市民にとって「みらい」があると言えるでしょうか。
「チボリ」に何百億円もの税金投入を行い破綻したムダ遣い行政。これが改められてこそ「ポスト・チボリ」です。今回「チボリ跡地」で、伊東市長が行ったことは、大型店側に、公園施設づくりを要求するのではなく、2つの大型店の間に市立公園をつくって大型店支援をすることでした。「チボリ」と名が付けば、惜しげもなく税金投入する、こうした行政の継続では、市民にとって「みらい」はありません。