小山ひろみち活動日誌: 神野東大教授「三つのドグマを打ち破ろう」

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2008年4 月10日 (木)

神野東大教授「三つのドグマを打ち破ろう」

　「世界」４月号に載った、神野直彦東大教授の「三つのドグマを打ち破ろう」は重要です。「スウェーデンでは『悲しみを分かち合い』『かばい合う』ために租税を負担すると考えられている」と紹介し、日本の財政運営を巡る政策対立は、財政にかかわる常識形成を巡る紛争」と指摘します。

　「景気さえ持続すれば増税などいらない」「行革さえやれば増税などいらない」「赤字垂れ流しをやめるには増税が不可欠だ｣、この３つの議論は、対立しているように見えるが、「財政均衡のドグマ」を共有している、と指摘します。さらに「均衡財政のドグマの背面には『小さな政府』のドグマが隠れている」と指摘します。

　「『小さな政府』のドグマと『均衡財政』のドグマは、第二次大戦後に先進諸国で定着した福祉国家を根底的に否定するために新自由主義者が形成しようとした常識」と指摘し、「『ケインズ的福祉国家』のもとでは、所得再配分機能の高い所得税・法人税中心主義こそが常識であった」が「新自由主義は」「市場が分配する所得を再配分することのない中立的な税制こそが望ましいとして、日本で言う消費税つまり付加価値税が推奨されていく」と言います。

　日本共産党の小池参院議員が、福田首相、舛添厚労相に、福祉の貧しい実態を突きつけて質すと「福祉予算の削減は限界にきている」と答弁します。しかし「そのための財源は消費税増税で」と「常識」のように言います。この「常識」を打ち破らなければ、福祉国家は出来ません。

　不破著「古典への招待」マルクス、エンゲルス共著『ドイツイデオロギー』が言うところの、「支配的思想」が「消費税」「均衡財政」「小さな政府」、ということではないでしょうか。消費税廃止に向け運動の再構築が急がれますが、新自由主義ーー消費税、均衡財政、小さな政府の三つのドグマを打ち破ろう、と呼びかけた神野教授に大きな賛同の拍手を送るものです。

投稿情報: 18:35 カテゴリー: ここが問題！ | 個別ページ

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投稿情報: Soymneffimi | 2011年4 月22日 (金) 12:18

投稿情報: Setirrats | 2012年1 月 5日 (木) 17:51

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