4日付日経は「ごみ処理プラント、JFE特損500億円」「コスト見積もり甘さ」と報じました。「サーモセレクト」方式ごみ処理プラントを岡山県、埼玉県など4自治体に納入し、JFEエンジニアリングが操業・保守を最長2024年まで請け負う契約を結んでいるが、「設備の消耗品コストがかさみ、将来も改善の見込みが無いことが分かった」(林田英治専務)として、今後17年間にわたる損失を「損失引当金」として、この期に一括計上したもの、と報じています。
JFEなど10社に、倉敷市、岡山県が参画し資本金23億円で設立された水島エコワークス(株)が、JFE構内で「サーモセレクト方式ガス化溶融炉」を、2005年4月操業開始しましたが、直後よりトラブルが続きました。わが党も提案し「技術検討委員会」が発足し、現在焼却灰などカロリーの無いものの投入をやめ、投入するものを選んで何とか通常運転していますが、炉の改修などの経費がかさんだことが赤字を生んだと考えられます。但し、その費用負担は契約上、炉の運転・保守を請け負ったJFEエンジニアリングの負担とされています。
そもそもサーモセレクト方式のガス化溶融炉で自治体のごみ処理を請負ったドイツのエネルギー・バーデンベルク会社が、採算が合わないとして2004年に撤退表明したが、4自治体から20年契約の処理業務の保証を求められ、会社として交渉中、という、同社のホームページを、2006年1月11日付の「小山ひろみちの視線」ブログで紹介しました。「夢のゴミ処理施設」などと宣伝し、倉敷市の家庭ごみなどの処理を、20年間約400億円の処理委託契約で、サーモセレクト方式ガス化溶融炉に託した倉敷市の責任は重大です。
今回のことで、JFEから倉敷市への説明があったようですが、税金投入がこれ以上増えるようなことは絶対認められません。
日本共産党の先見性の証明みたいな事実ですね。チボリも同様でしたが…。
投稿情報: 大野 | 2008年2 月 9日 (土) 22:32